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骨粗鬆症が治った人はいる?原因・症状・治療・予防を簡単解説

骨粗鬆症は加齢に伴う骨の質の低下により、骨折リスクが高くなる疾患です。

女性に多く見られ、更年期以降に発症しやすい傾向にあります。

骨粗鬆症は、健康寿命の短縮や、骨折による機能障害生活障害の原因となります。

骨粗鬆症の予防・治療は、運動習慣や栄養の改善や、薬物療法などさまざまです。

また、骨密度測定や血液検査などの検査で早期発見が可能であり、早期の対応が重要です。

本記事では、骨粗鬆症について、その症状や原因、検査・診断方法、治療法や予防対策について、さまざまな観点から簡単にまとめていきます。

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骨粗鬆症になる原因

骨粗鬆症は、骨の密度が低下して骨の強度が低下し、骨折が発生しやすくなる疾患です。

骨粗鬆症の原因は、主に加齢、女性ホルモンの低下、栄養不良、運動不足、喫煙、遺伝的要因、ステロイドなどの一部の薬などが関連しています。

骨粗鬆症になりやすい人の特徴として以下などが挙げられます。

  • 高齢女性
  • 家族に骨折歴がある人
  • 体重が軽い人
  • 喫煙者
  • 運動不足
  • 栄養不良
  • アルコールの過剰摂取

また、若い人でも骨粗鬆症になることがあります。

運動不足、栄養不良、女性ホルモンの低下、遺伝的要因などが関与しています。

特に、思春期の成長期に十分な栄養を摂取できなかったり、運動不足であったりすると、将来的に骨粗鬆症になる可能性が高くなると考えられているのです。

骨粗鬆症は、予防ができる病気です。

適切な栄養バランスを保ち、適度な運動を行い、喫煙を避け、アルコールの過剰摂取を控えることが重要となります。

また、骨密度検査を受けることで、早期発見、早期治療が可能です。

【参考文献】日本骨代謝学会. 骨粗鬆症診療ガイドライン2015. 改訂版. 南江堂, 2015.

National Osteoporosis Foundation. Clinician’s Guide to Prevention and Treatment of Osteoporosis. National Osteoporosis Foundation, 2014.

Johnell O, Kanis JA. An estimate of the worldwide prevalence and disability associated with osteoporotic fractures. Osteoporos Int. 2006;17(12):1726-1733.

関連記事:骨粗鬆症の初期症状は気づきにくい?骨粗鬆症の原因も解説

骨粗鬆症の症状について

骨粗鬆症の症状は基本的にはありませんが、骨が脆くなるために骨折しやすくなることが主な特徴です。

特に、背骨や大腿骨の骨折が特に重要で、転倒などの軽度の衝撃で骨折してしまうことが多いです。

また、背骨の圧迫骨折による背中の痛みや、身長の低下、腰痛、猫背などの症状も見られます。

さらに、腕や足の骨も折れやすくなったり、歯が抜けやすくなったりすることもあります。

骨粗鬆症による症状は基本的になく、骨折して初めて日常生活に著しい支障をきたすのです。

そのため、骨粗鬆症を早期に発見するためには、40を越したら1年に1回は定期的に骨密度検査を含めた骨粗鬆症検査が重要となります。

【参考文献】骨粗鬆症 日本整形外科学会 https://www.joa.or.jp/kotsu/kotsubone/kotsu1.htm

Osteoporosis: a review of treatment options, pathophysiology, and the future ahead. J Clin Invest. 2022. doi:10.1172/JCI152869.

骨粗鬆症の検査方法とは

骨粗鬆症の検査方法には、骨密度測定が一般的です。

骨密度は、X線吸収法や超音波法などの検査で測定されます。

また、骨代謝マーカーと呼ばれる血液検査も行われます。

これらの検査により、骨の状態や骨代謝の状況を評価することが可能です。

骨密度測定は、特に40歳異常の女性や50歳以上の男性に推奨される検査です。

一般的に、DXA法と呼ばれるX線吸収法がよく使われます。

この検査では、腰椎や大腿骨の骨密度を測定し、YAM(%)で評価、YAMが70%未満であれば、骨粗鬆症の診断がつきます。

血液検査による骨代謝マーカーの検査では、骨形成マーカーと骨吸収マーカーの2つを調べます。

骨形成マーカーは、骨をつくり出す骨芽細胞が活発かどうか、骨吸収マーカーは、骨を破壊する破骨細胞が活発かどうかを知ることが可能です。

特に骨吸収マーカーの値が高い場合、骨の破壊が活発になり過ぎていることが多く、骨粗鬆症は進行しやすくなっている場合が多いです。

詳しい検査の内容や注意点については、下記の記事で解説しています。ぜひ参考にしてください。

【参考文献】

日本骨代謝学会. 骨粗鬆症診断・治療ガイドライン2015. 2015.

National Osteoporosis Foundation. Clinician’s Guide to Prevention and Treatment of Osteoporosis. 2014.

関連記事:骨粗鬆症(骨粗しょう症)はどんな検査をするの?検査方法や診断について

骨粗鬆症の治療について

骨粗鬆症の治療には、骨密度を上げるための薬物療法や、運動、栄養補助などがあります。

薬物療法には、SERM、ビスホスホネートやデノスマブ、テリパラチド、ロモソズマブなどがあり、これらの薬は骨を作るのを速めたり、壊すのを遅くすることで骨密度を上げたり、骨質を改善する効果があります。

また、運動は骨を刺激して骨密度を増やすために有効です。

具体的には、ウォーキング、ジョギング、重力下での筋力トレーニングなどがおすすめです。

さらに、カルシウムやビタミンD、K、B群などの栄養素も骨の健康に重要な役割を果たしており、サプリメントや食事からの摂取が必要となります。

治療は個人差があり、年齢や症状の程度、薬の副作用などを考慮しながら適切な方法を選択します。

また、治療だけでなく、生活習慣の改善も重要です。

喫煙や過剰なアルコール摂取、運動不足などの生活習慣が骨粗鬆症を引き起こす原因になることがあります。

これらの改善も治療に取り入れることが必要です。

以上が骨粗鬆症の治療についての簡単な説明です。

詳しい内容については、下記の参考文献tをご覧ください。

【参考文献】骨粗鬆症治療ガイドライン2015(第2版)日本骨粗鬆症学会(https://www.josteo.com/medical/sost.html)

NIH Osteoporosis and Related Bone Diseases National Resource Center (https://www.bones.nih.gov/health-info/bone/osteoporosis/treatment)

関連記事:骨粗鬆症の治療に使用される注射の一覧と効果・副作用について解説

骨粗鬆症で治る人はいる?

骨粗鬆症は、年齢や性別、生活習慣などによってリスクが異なりますが、発症すると骨が脆くなり、骨折を引き起こしやすくなります。

治療法としては、骨密度や骨質を改善する薬物療法、カルシウムやビタミンDなどの栄養補助、運動療法、手術などがあります。

しかし、骨粗鬆症は完治する場合はありますが、多くの場合は薬物療法を止めると再度低下してしまうことが多く、定期的な検査や継続的な治療が重要です。

治療によって骨密度が改善されることで、骨粗鬆症の進行が遅くなることはありますが、骨密度が改善されたとしても、骨質が低下している場合、骨折のリスクは高い状態が続きます。

また、治療を中断すると、骨密度が再び低下する可能性があります。

骨粗鬆症の発症要因に関連するものとして代表的なものは以下の通りです。

  • 年齢
  • 性別
  • 遺伝
  • 生活習慣

健康な生活習慣を維持することや、カルシウムやビタミンDなどの栄養素を摂取すること、運動をすることなどによって、骨粗鬆症のリスクを減らすことができます。

また、早期に発見し、適切な治療を行うことで、骨折を予防することができます

骨粗鬆症は完全に治し治療を終了をすることは難しいです。

しかし、適切な治療や予防対策によって、骨折のリスクを低減することができます。

生活習慣を改善することが、骨粗鬆症の予防にとって非常に重要であることがわかります。

【参考文献】

・World Health Organization. (2004). Assessment of fracture risk and its application to screening for postmenopausal osteoporosis. Technical report series, 843, 1-129.

・Japanese Orthopaedic Association. (2014). Osteoporosis treatment guidelines. Monthly orthopedics, 36 (3), 191-215.

骨粗鬆症の予防対策

骨粗鬆症は高齢者に多い病気ですが、予防対策を行うことで発症を遅らせることができます。

まず、カルシウムやビタミンDを適切に摂取することが重要です。

カルシウムは骨の主要な構成成分であり、ビタミンDはカルシウムの吸収を促進する働きがあります。

食事でのカルシウムの摂取が難しい場合は、サプリメントを使用することもできます。

また、適度な運動も骨粗鬆症の予防に効果的です。

重力がかかる運動、例えばウォーキングやジョギング、ダンスなどの有酸素運動が特に効果的です。

筋力トレーニングも重要であり、筋肉が骨をサポートし、骨密度を維持することに役立ちます。

また、禁煙や適度なアルコール摂取も予防対策の1つです。

喫煙や大量のアルコール摂取は、骨粗鬆症の発症リスクを増加させることが知られています。

最後に、定期的な健康診断も重要です。

骨密度の測定を受け、骨粗鬆症のリスクを把握することができます。

また、骨粗鬆症の家族歴がある場合や、既に骨粗鬆症が診断された場合には、定期的な健康診断がさらに重要です。

骨粗鬆症の予防対策には、カルシウムやビタミンDの摂取、運動、禁煙や適度なアルコール摂取、定期的な健康診断などが含まれます。

これらの予防策を実践することで、骨粗鬆症の発症を遅らせることができます。

以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

【参考文献】

骨粗鬆症について | 日本整形外科学会. (n.d.). Retrieved February 20, 2023, from https://www.joa.or.jp/patient/koshokuso.html

骨粗鬆症 | 厚生労働省. (n.d.). Retrieved February 20, 2023 

関連記事:骨粗鬆症の予防対策|食べ物・運動・サプリ・薬などにわけて紹介

イノルト整形外科 痛みと骨粗鬆症クリニックは骨粗鬆症専門外来を設置

イノルト整形外科 痛みと骨粗鬆症クリニックの骨粗鬆症専門外来は、骨粗鬆症の診断や治療に特化した医療機関です。

一般的な診療科や病院でも診察・治療は可能ですが、骨粗鬆症専門外来では、より専門的かつ効率的な診療が行われています。

骨粗鬆症専門外来における特徴としては、以下のようなものが挙げられます。

専門医の診療が受けられる

骨粗鬆症専門外来では、専門の医師が診療を行います。

骨粗鬆症認定医は、骨粗鬆症に関する最新の知識や治療法に精通しているため、より適切な診断や治療を受けることができます。

検査・治療が一貫して行われる

骨粗鬆症専門外来では、骨密度測定や血液検査などの必要な検査が一貫して行われます。

また、適切な治療方法や生活習慣のアドバイスも行われます。

骨粗鬆症に特化した治療が受けられる

骨粗鬆症専門外来では、骨粗鬆症の治療に特化した薬などを提供しています。

また、運動療法や食事療法など、骨粗鬆症に特化した治療方法を提供。

以上のように、骨粗鬆症専門外来では、骨粗鬆症に特化した専門的な診療を行っております。

骨粗鬆症でお悩みの方、そろそろ予防をしていきたい方などお気軽に護送んだください。

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まとめ

骨粗鬆症は、骨密度の低下や骨質の劣化によって、骨がもろくなる病気です。

主に閉経後の女性に多く見られますが、高齢男性や若年層でも発症することがあります。

骨粗鬆症の原因としては、加齢や閉経、遺伝的要因、栄養不足、運動不足などさまざまです。

また、骨粗鬆症のリスクファクターには、喫煙、過剰なアルコール摂取、ステロイド剤さの長期使用、消化器疾患なども含まれます。

骨粗鬆症は、転倒や骨折などの重大な合併症を引き起こすことがあり、生活の質を低下させるだけでなく、寿命自体も短くしてしまいうる病気です。

骨粗鬆症の予防には、健康的な食生活、適度な運動、禁煙、過度なアルコール摂取の控えるなどが重要となります。

また、骨密度測定や骨代謝マーカーの検査を受け、早期発見・治療を行うことも大切です。

骨粗鬆症の治療には、ビタミンDやカルシウムのサプリメント、骨吸収抑制剤、ホルモン補充療法などがあります。

治療の目的は、骨密度の改善や骨折リスクの低下、生活の質の向上です。

骨粗鬆症には現在、予防や治療のための医薬品がいくつか開発されていますが、治療の選択肢は個人の状態や生活スタイルに合わせて選ばれるべきです。

骨粗鬆症は予防が重要であり、健康的な生活習慣の確立が予防につながります。

定期的な健康診断を受け、早期発見・治療に努めることが重要です。

テレビ取材を受けた骨粗鬆症診療とは?

骨粗鬆症の診療でイノルト整形外科 痛みと骨粗鬆症クリニックがテレビによる取材を受けた時の動画です。

映像やナレーション、テロップ等を使ったわかりやすい解説となっておりますので、こちらもぜひご覧ください。

 

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この記事の監修医師


藤沢駅前 イノルト整形外科 痛みと骨粗鬆症クリニック  院長 渡邉 順哉

■詳しいプロフィールはこちらを参照してください。

経歴

●東邦大学 医学部 卒業
●横浜市立大学附属市民総合医療センター 整形外科
●イノルト整形外科 痛みと骨粗鬆症クリニック 院長