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膝の痛みを放置すると歩行困難になる恐れも!すぐに受診すべき症状とは?

膝の痛みの原因は?

膝は歩行時は平地で体重の3~4倍、階段昇降で6~7倍の負担がかかるため軟骨が擦り減ってしまいます。そのため、若い頃には何の痛みを感じなくても、加齢とともに痛みを感じる人が増えてきます。

特に、加齢に伴って多くの人が発症するのが「半月板損傷」です。また、半月板損傷が進行したことなどが原因となり、「変形性膝関節症」を発症する方はとても多くいらっしゃいます。

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変形性膝関節症とは?

変形性膝関節症は、関節においてクッションの役割を果たしている軟骨が加齢とともにすり減り、痛みが生じる病気です。まずは、半月板やクッション(軟骨)がすり減り、炎症が起きて痛みが生じるようになります。

炎症により膝関節の縁に骨の棘のようなものができ、最終的には骨同士が直接ぶつかり合うようになって、関節がさらに変形してきます。

一般的に変形性膝関節症は40代くらいから発症する人が増え始めるとされていますが、スポーツや交通事故などで10代~20代に膝関節を怪我をされた方は30代前後から発症する方も少なくありません。

男女比を見ると、男性より女性の方が多く発症しています。これには、加齢に伴い女性ホルモンが減少することが関係していると考えられています。

女性ホルモンの一種であるエストロゲンは、筋肉や骨、軟骨を健康に保つ働きを担っています。しかし更年期になるとエストロゲンの分泌量が減少し、軟骨が摩耗するスピードも速くなります。そのため男性より女性の方が、変形性膝関節症になりやすいとされています。

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変形性膝関節症を放置することのリスク

変形性膝関節症の症状は初期から末期まで分類されます。変形性膝関節症初期では立ち上がりや歩き始めなど、何か動作をするときに違和感や軽い痛みを感じるようになります。

しかし休めば痛みがなくなるのでこの頃はまだ、病気を自覚しない人も少なくありません。変形性膝関節症中期になると正座をしたり階段を上り下りしたりするのが困難になったりします。

ただし、初期でもひどい痛みを感じる人もいるなど個人差が大きいので注意が必要です。

変形性膝関節症が進行していくと膝の変形が目立つようになり、膝がまっすぐ伸ばせず、歩行が困難になることもあります。また、「平地を歩くのも痛い」「O脚またはX脚になる」「膝が腫れる」「歩行時に片足をひきずってしまう」「ゆっくりしか歩けない」といった症状が見られることもあります。

日本人は遺伝的にO脚の方が多く、O脚の方は変形性膝関節症が進行していくと、膝の内側にある軟骨がすり減ってしまい、よりO脚が進んでしまいます。

逆に、欧米人はX脚になりやすいのですが、日本人も少ないですがX脚で外側の軟骨が擦り減ってしまう方もいます。

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変形性膝関節症の検査法

普段痛みが出る部位、膝の押して痛みがないか、関節の可動域、腫れの有無、O脚またはX脚の有無などを触診によって調べます。

また、X線(レントゲン)検査や超音波検査を行うほか、できる限りMRI検査を行うことで、軟骨や半月板、靱帯の損傷などがないか確認します。

X線検査や超音波検査だけでは、軟骨や半月板、靭帯などの傷み具合を正確に評価することが難しいため、MRI検査はできる限り撮ることをお勧めしています。

変形性膝関節症の治療

症状が軽い場合には痛み止めの内服薬を服用したり、湿布やクリームや軟膏、ゲル、湿布などの外用薬を活用して、炎症を抑えたりするのが一般的です。特に変形性関節症専用の湿布は非常に優れており、内服薬と同等の効果が期待できます。

膝の関節内にヒアルロン酸を注射したり、痛みがひどい場合にはPRP(多血小板血漿)療法や幹細胞治療のような再生医療の注射を行ったりすることもあります。

また、理学療法士のリハビリテーションを受けて筋力を向上させたり、関節の可動域や歩き方などを改善することもとても重要になってきます。

それらの保存療法でも痛みなどの症状が改善できない場合には手術を検討します。手術には半月板や滑膜に対する「関節鏡手術」、骨を切ってO脚もしくはX脚を矯正する「骨切り術」や、痛んだ関節を金属に置き替える「人工関節置換術」などがあります。

 

変形性膝関節症の予防

もっとも気をつけなければならないのが肥満です。通常の歩行時では体重の数倍もの負荷が膝にかかるため、体重が重くなればなるほどになればなるほど、膝に対するストレスも増大します。そのため、標準体重を維持するように摂取エネルギーのコントロールを心がけましょう。

膝に痛みがあると「痛いから動きたくない」となりがちなのですが、そうなると膝を支える筋力が落ち、体重増加を招いて、ますます痛みが悪化するという悪循環に陥ってしまいます。そのため積極的に運動することが大事。特に太ももの前面にある大腿四頭筋を鍛えるトレーニングはとても大事です。

その他には、関節の可動域を広げるストレッチや、陸上でのウォーキングのほか、水中ウォーキングやジムの自転車こぎのマシーンによる有酸素運動は膝への負担が少ないためお勧めです。可能であれば週3回以上、1回1時間できると望ましいと思います。

自分で運動を続けることも大事ですが、それ以上に重要なのが、医療機関で理学療法士による運動リハビリを行うこと。

運動リハビリでは筋力の向上や可動域の改善をめざすほか、正しい歩行のトレーニングや、自宅で行う自主トレーニングの指導も行います。

ぜひ、医療機関を選ぶ際には、理学療法士によるリハビリを行っている整形外科を選択しましょう。

最後に

膝に違和感を感じたら、できるだけ早めに膝専門の先生を訪ね、早期にMRI検査まで行うようにしましょう。初期であれば保存療法で済みますが、進行すると歩行が困難になったり手術が必要になったりすることもあります。

必ずMRI検査を行い、総合的に評価してくれる専門医を受診しましょう。また膝に痛みを感じる場合、肥満が原因となっていることも少なくありません。その場合には速やかに減量をはじめ、膝の負担を軽減することが必要です。

変形性膝関節症のまとめ

変形性膝関節症は日本人の国民病ともいわれるほど、患者数の多い疾患です。

痛みがあると「動きたくない」と引きこもりがちですが、そうなると余計に体重が増えたり、筋力が低下したりして、ますます痛みが悪化しやすくなってしまいます。

膝に違和感が見られたら、早めに専門医を受診し、早期に手を打つことが必要です。