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膝の痛みで悩んでいる人必見|症状別にわけた原因と治療方法を解説

膝の痛みは、歩く、走る、階段を上り下りするなどの日常生活で必要な動作が困難になることがあります。

痛みの原因には、怪我、炎症、骨や関節の変形、加齢などがあります。

症状には、腫れ、熱感、赤み、動かしにくさ、カクカクとした音がするなどがあります。

膝の痛みがある場合は、まずは休息や湿布などの自己処置を行い、症状が改善しない場合は整形外科専門医の診察を受けることが重要です。

整形外科専門医は、痛みの原因を特定し、理学療法士とともに最適な治療法を提供してくれます。

膝の痛みは、放置すると悪化する可能性があるため、早めに対処することが大切です。

適切な治療法を受けることで、膝の痛みを軽減し、健康的な日常生活を送ることができます。

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膝に痛みを抱えやすい人の特徴

膝に痛みを抱える人には、以下のような特徴があります。

肥満や過剰な体重

肥満は、膝にかかる負荷を増加させるため、膝の関節の痛みや炎症を引き起こすことがあります。

過度な運動やスポーツ

過度な負荷や衝撃が、膝の関節や軟骨にダメージを与え、痛みや損傷を引き起こすことがあります。

加齢による軟骨の劣化

年を重ねると、膝の関節の軟骨が減少し、痛みや損傷を引き起こす可能性が高くなります。

女性

女性は男性に比べて、膝の関節がより柔らかく、膝の負荷を分散する能力が低いため、膝に負荷がかかりやすく、痛みを抱えることがあります。

これらの特徴がある場合、膝に痛みを抱えるリスクが高くなります。

しかし、これらの特徴があっても、膝に痛みを抱えない人もいます。

そのため、個人差があることを忘れずに、適度な運動や健康的な食生活などを心がけ、膝の健康を維持することが大切です。

参考文献:Knoop J, Steultjens M, van der Leeden M, et al. Proprioception in knee osteoarthritis: a narrative review. Osteoarthritis Cartilage. 2011;19(4):381-388. doi:10.1016/j.joca.2010.12.009

Shariati-Sarabi Z, Shahrokhi H, Farahini H. The relationship between obesity and knee osteoarthritis. Adv Biomed Res. 2015;4:247. doi:10.4103/2277-9175.161554

Lane NE, Brandt K, Hawker G, et al. OARSI-FDA initiative: defining the disease state of osteoarthritis. Osteoarthritis Cartilage. 2011;19(5):478-482. doi:10.1016/j.joca.2010.09.013 

膝を伸ばすと痛いとき

膝を伸ばすと痛みがある場合は、多くの場合、膝関節が原因である可能性があり、以下のような原因が考えられます。

  • 半月板損傷
  • 靭帯損傷
  • 変形性膝関節症

膝の痛みは、怪我、過剰使用、老化などによって引き起こされることがあります。

例えば、膝蓋腱炎と呼ばれる状態では、膝の前側の痛みが生じます。この状態は、スポーツや過剰な運動などによって引き起こされることがあります。

また、膝関節の軟骨がすり減ってしまう膝関節症の場合、膝の痛みが生じます。

膝関節症は、年齢が上がるにつれて進行することが多く、慢性的な痛みを引き起こすことがあります。

膝の痛みがある場合、まずは安静にして、膝に負荷をかけないようにします。

また、アイシングや湿布、軟膏などを使用することで痛みを和らげることができます。

ただし、痛みが強い場合や、数日間以上続く場合は、医師に相談することが必要です。

医師は、患者の症状を調べ、適切な治療を提供することができます。

詳しい原因や治療方法については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

参考文献:

小池健二. 膝の痛みの診かた, 整形外科速報, 1988, 16(7): 1279-1282. https://doi.org/10.11477/mf.1405100492

Felson DT. Osteoarthritis of the Knee. New England Journal of Medicine, 2006, 354(8): 841-848. https://doi.org/10.1056/nejmra052717

▶【膝の違和感】膝を伸ばしたときに出る痛み以外の症状と原因について解説

膝に突っ張りを感じるとき

膝に突っ張りを感じる場合、原因は様々ですが、一般的には膝の前側の筋肉や腱の状態に関連しています。

以下では、膝に突っ張りを感じる原因と対処方法について説明します。

膝の前側にある筋肉や腱には、膝蓋骨腱炎や大腿四頭筋腱炎などの疾患が存在します。

これらの疾患は、過度な運動やスポーツ、長時間の座り仕事などが原因となり、膝に突っ張りや痛みを引き起こします。

また、前十字靭帯損傷や膝蓋骨脱臼などの怪我が原因で膝に突っ張りを感じることもあります。

膝に突っ張りを感じる場合、まずは安静にして膝に負荷をかけないようにします。

また、アイシングや湿布、軟膏などを使用することで痛みを和らげることができます。

さらに、炎症を抑えるためにロキソニンテープのような外用薬や非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の内服薬の処方が必要な場合もあります。

しかし、症状が慢性的に続く場合や、痛みや突っ張りが強い場合は、整形外科専門医に相談することが必要です。

整形外科専門医は、レントゲンや超音波検査、MRI検査を行い、正確な診断と適切な治療を提供することができます。

また、痛みの原因の多くは、運動療法や理学療法などのリハビリテーションを受けることで、回復を促すことができます。

参考文献:

イチジマタクロウ, 高橋健介, 矢部義明. 膝前面の痛み・突っ張り, 日本理学療法士協会誌, 2016, 43(1): 41-46. https://doi.org/10.17959/jrpt.43.1_41

Järvinen TAH, Järvinen TLN, Kääriäinen M, et al. Muscle Injuries: Biology and Treatment. American Journal of Sports Medicine, 2005, 33(5): 745-764. https://doi.org/10.

▶膝に突っ張りを感じる原因や疾患|解消するストレッチ方法を解説

膝の裏が痛いとき

膝の裏側が痛む場合、原因は様々ですが、一般的には膝の後ろにあるハムストリングス筋群の状態に関係することが多いです。

以下では、膝の裏側の痛みの原因と対処方法について説明します。

膝の裏側の痛みの原因の1つは、ハムストリングス筋群の固さです。

ハムストリングス筋群は、大腿骨と脛骨の付近にある筋肉群で、柔軟性の低下などで痛みが出現することがあります。

また、膝の裏側の痛みの原因の2つ目としては、半月板損傷があります。

半月板は、膝の内側と外側にある軟骨組織で、膝の可動域を制限し、負荷を分散する役割を担っています。

しかし、スポーツや過度の負荷によって損傷することがあり、痛みを引き起こすことがあります。

膝の裏側の痛みに対する対処方法としては、まずは安静にして膝に負荷をかけないようにします。

アイシングや湿布、軟膏などを使用することで痛みを和らげることができます。

また、炎症を抑えるために非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の内服薬や外用薬が処方が必要な場合もあります。

しかし、症状が慢性的に続く場合や、痛みが強い場合は、整形外科専門医に相談することが必要です。

整形外科専門医は、レントゲンや超音波検査、MRI検査を行い、正確な診断と適切な治療を提供することができます。

また、痛みの原因の多くは、運動療法や理学療法などのリハビリテーションや、体外衝撃波や再生医療を受けることで、回復を促すことができます。

▶膝の裏が歩くと痛いのはなぜ?痛みの目安やストレッチ方法も紹介

膝の内側が痛いとき

膝の内側が痛い原因には、変形性膝関節症、半月板損傷、内側側副靭帯の損傷、鵞足炎などがあります。

これらは、スポーツや運動による外傷、肥満、O脚、加齢などが原因となることがあります。

半月板損傷は、スポーツや運動による外傷や、年齢とともに起こるものがあり、膝を曲げたり伸ばしたりするときに膝関節の軟骨が擦り減りやすくなり、変形性膝関節症へと進行していきます。

内側側副靭帯の損傷は、膝の内側に強い力が加わることで起こることが多く、膝を曲げたまま回転するような動きや、着地時に膝が内側に入ってしまうなどが原因となることがあります。

鵞足炎は、膝の内側のやや足寄りに膝を曲げる筋肉がくっついており、柔軟性が低下すると炎症を起こし痛みが出てきやすくなります。ストレッチや外用薬が有効です。

痛みが強い場合には、整形外科専門医の診察・検査・診断を受けることが必要です。

https://junseikei.jp/medical-treatment/2023-02-07/

参考文献:

「内側半月板損傷の臨床的特徴とMRI診断」 日本整形外科スポーツ医学会誌 2006年 19巻 1号 p.43-49,

Xie X, Liu X, Chen Z, Yu Y, Peng S, Liang X, Wang F, Guo Q. Risk factors for medial collateral ligament injury in Chinese female soccer players: a prospective study. Am J Sports Med. 2013;41(3):580-587. doi 

▶膝の内側が痛い原因を解説|考えられる疾患や病院での治療法は?

半月版損傷になったときは

半月板は、膝の内側と外側にそれぞれあるクッションのような組織であり、スポーツや年齢の影響により損傷することがあります。

半月板損傷は、膝の内側や外側での痛み、膝の腫れ、膝の動かしにくさを引き起こすことがあります。

特に、膝を曲げたり伸ばしたりする際に痛みや引っ掛かりを感じることがあります。

半月板損傷の原因として、スポーツや運動中の急激な動き、長時間の負荷、膝の捻挫や靭帯損傷などが挙げられます。

年齢の影響もあり、高齢者では半月板が劣化して損傷することがほとんどです。

半月板損傷の治療は、症状の程度や患者の状態に応じて異なります。

症状が軽い場合は、理学療法士によるリハビリや痛み止めや湿布を使い、症状が重い場合は、若年者の場合は手術で縫合ができる場合もあります。

手術は、膝の内視鏡を用いるため、入院期間が短く、回復も早い傾向にあります。

半月板損傷を予防するためには、適切なウォーミングアップやストレッチ、運動前後のクールダウン、膝を過剰に負荷する行動を避けることが重要です。

また、運動時には、適切な装備を身に着けることも必要です。

半月板損傷は、治療によって回復することができますが、適切な処置を受けないまま放置しておくと、変形性膝関節症などの合併症を引き起こす可能性があります。

早期発見・早期治療が重要であり、症状がある場合は早めに整形外科専門医の診察を受けて頂く必要があります。

参考文献:

・American Academy of Orthopaedic Surgeons https://orthoinfo.aaos

▶半月板損傷を早く治す方法や症状が改善するリハビリについて解説

整形外科での膝の治療方法について

 整形外科での膝の治療方法は、症状や原因に応じて多様です。

ここでは代表的な治療方法をいくつか紹介します。

まず、保守的治療として、安静、湿布、温熱療法、マッサージ、ストレッチング、電気療法、薬物療法(痛み止めなど)などがあります。

これらの治療は、炎症の抑制や筋肉の弛緩、血流の改善などを目的として行われます。

また、理学療法士によるリハビリテーションはさらに効果的です。

手術が必要な場合は、人工膝関節置換術、高位脛骨骨切り術、半月板損傷の手術、前十字靭帯の再建術などがあります。

これらの手術は、膝の損傷や疾患の種類や程度によって行われます。手術後は、リハビリテーションが必要となります。

最近では、注射療法も注目されています。

ヒアルロン酸注射療法やPRP療法(自己血小板濃縮療法)や幹細胞治療は、膝関節内に注射を行うことで、痛みの緩和や関節軟骨の再生を促すとされています。

膝の治療は、症状や原因に応じて適切な治療方法を選択することが重要です。

適切な治療を行い、早期回復を目指しましょう。

参考文献:

佐藤浩二. (2016). 膝の痛みの原因と治療法. 日本医師会雑誌, 145(2), 314-319.

McAlindon, T. E., Bannuru, R. R., Sullivan, M. C., Arden, N. K., Berenbaum, F., Bierma-Zeinstra, S. M., … & Kraus, V. B. (2014). OARSI guidelines for the non-surgical management of knee osteoarthritis. Osteoarthritis and cartilage, 22(3), 363-388.

Kerkhoffs, G. M., Servien, E., Dunn, W., Dahm, D., Bramer, J. A., Haverkamp, D., & Di Matteo, B. (2017). The influence of obesity on the complication rate and outcome of total knee arthroplasty: a meta-analysis and systematic literature review. JBJS, 99(20), 1804-1813. 

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イノルト整形外科 痛みと骨粗鬆症クリニックはオーダーメイド治療の提供が可能

イノルト整形外科 痛みと骨粗鬆症クリニックでは、膝の痛みでお悩みの方に対してオーダーメイド治療を提供しています。

オーダーメイド治療とは、患者さんの症状や身体的特徴に合わせて、個別に治療計画を立てる治療方法のことです。膝の痛みには、様々な原因が考えられます。

例えば、加齢による変形性関節症や半月板損傷、外傷による靭帯損傷などです。

イノルト整形外科 痛みと骨粗鬆症クリニックでは、患者さんの症状や病歴、身体的特徴などを詳しく聞き取り、必要に応じて画像検査や検査を行った上で、最適な治療計画を立ててまいります。

また、治療には、リハビリテーションや他院紹介によって手術などの選択肢があり、患者様にとって最も適した治療を提供することが目指されています。

このように、イノルト整形外科 痛みと骨粗鬆症クリニックでは、患者さんの個々の症状に合わせたオーダーメイド治療を提供しています。

膝の痛みでお悩みの方は、当院を受診してみてはいかがでしょうか。

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まとめ

膝に痛みを抱える人には、肥満、過度な運動、加齢による軟骨の劣化、女性であることなどの特徴があります。

また、痛みの部位によって、病気が異なってくることが多々あります。同じ病気でも個人差があるため、まずは整形外科で正しく診断を受け、適度な運動や健康的な食生活を心がけて膝の健康を維持することが重要です。

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この記事の監修医師


藤沢駅前 イノルト整形外科 痛みと骨粗鬆症クリニック  院長 渡邉 順哉

■詳しいプロフィールはこちらを参照してください。

経歴

●東邦大学 医学部 卒業
●横浜市立大学附属市民総合医療センター 整形外科
●イノルト整形外科 痛みと骨粗鬆症クリニック 院長