胸鎖関節脱臼
疾患概念
胸骨と鎖骨近位端で構成される胸鎖関節があり、肩に強い外力が掛かった場合に間接的に起こる場合と、胸鎖関節に直接外力が加わって起こって脱臼してしまうことがあります。
肩鎖関節脱臼と比べ比較的まれです。
誘因・原因
肩外側からの介達外力や前方からの直達外力で生じますがまれです。
症状・臨床所見
前胸部の痛み、押すと強くなる痛み、腫れが特徴です。
胸鎖関節脱臼はまれで、多くは前方脱臼であり、後方脱臼は縦隔損傷を疑います。
検査・診断・分類
レントゲンで胸鎖関節を確認します。脱臼の程度は、健側を撮影して左右を比較します。
肩鎖関節脱臼と比べるとレントゲンだけでは診断しにくい場合が多く、見逃されやすい脱臼です。
多くの場合は超音波検査やCT検査も行い診断します。
治療
前方脱臼は手術を行わないで鎖骨骨折の際に使用する鎖骨バンドで固定する場合が多いです。
後方脱臼や改善しない前方脱臼は手術を行う場合が多く、針金や強靭な糸を使った手術を行うことがあります。