舟状骨骨折
原因
橈骨遠位端骨折と同様に手をついて転倒したときに発生します。とくに若年者のスポーツ活動中に発生することが多く、高齢者では舟状骨骨折が起こることはまれです。
症状・臨床所
親指の根本の手首あたりの手の平と甲それぞれ(舟状骨結節、嗅ぎタバコ入れ)が押すと痛みがあったり、腫れを生じます。手首を曲げたり伸ばしたりした際に痛みが強くなります。しかし、なかには疼痛が軽く本人が骨折に気がつかないまま偽関節(骨折が一生くっつかないままになる)になってしまうこともあります。
検査・診断
レントゲン撮影では舟状骨骨折はわかりづらく、初診時には骨折線が見えないこともあり、見逃されることも多い骨折です。骨折が疑わしければCTもしくはMRI検査が必要となります。
治療
橈骨遠位端骨折と同様に手をついて転倒したときに発生します。とくに若年者のスポーツ活動中に発生することが多く、高齢者では舟状骨骨折が起こることはまれです。
ずれが少ない場合には親指を含めたギプス固定を行いますが、6~8週と長期の固定を要します。ずれが大きい場合や、ずれが少なくても早期のスポーツ復帰を望む方には手術を行います。入院・全身麻酔でネジで固定する手術が一般的で、骨折が治療されないまま放置されると偽関節となり、痛みが残りやすくなってしまいます。偽関節を治す場合、超音波治療や体外衝撃波の他、手術の場合は腰骨の腸骨から一部骨を取って偽関節部に骨を移植を行います。