骨粗鬆症の原因|骨がもろくなる理由となりやすい人の特徴を解説
※本記事は、整形外科専門医・イノルト整形外科 統括院長 渡邉順哉医師の監修のもと執筆しています。

「ちょっと転んだだけなのに骨折してしまった」
「最近、背中が丸まってきた気がする」
そんな不安の背景に隠れている可能性があるのが、「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」です。
骨粗鬆症は自覚症状がないまま進行し、ある日突然骨折をしてしまうことから、「サイレント・ディジーズ(静かなる病気)」と呼ばれることもあります。
この記事では、なぜ骨がもろくなってしまうのか、原因やリスクが高い人の特徴などを分かりやすくお伝えします。
Contents
骨粗鬆症の原因となる骨がもろくなる理由
私たちの骨は、一度作られたら一生そのままというわけではありません。
実は、毎日細胞が少しずつ作り替えられ、新しい骨へと生まれ変わっているのです。
骨の中では、古い骨を壊す「破骨細胞(はこつさいぼう)」と、新しい骨を作る「骨芽細胞(こつがさいぼう)」が絶えず働いています。
このサイクルを「骨代謝(こつたいしゃ)」と呼び、約3~10年かけて全身の骨が新しくなります。
しかし、何らかの理由でこのサイクルが乱れ、「骨を壊す働き」が「新しく骨を作る働き」を上回ってしまうと、骨の中がスカスカになり、もろくなってしまいます。
これが、いわゆる骨粗鬆症の最も大きな要因の一つです。
骨粗鬆症の原因は複合的
骨粗鬆症の原因にはさまざまなものが考えられます。
加齢や体質の変化、生活習慣など、さまざまな原因が重なり合うことで進行することもあります。
加齢
年齢を重ねると、腸でのカルシウム吸収能力や、腎臓でビタミンDを活性化する機能が低下しやすくなります。
その結果骨を作る材料が不足し、骨代謝のバランスが崩れて骨密度が低下してしまいます。
閉経(女性の場合)
女性の場合、閉経に伴う女性ホルモン(エストロゲン)の急激な減少が骨粗鬆症を招くことがあります。
エストロゲンには破骨細胞の働きを抑える働きがあるため、閉経後はエストロゲンが減ることにより、破骨細胞が活性化し、どうしても骨がもろくなりやすい点に注意が必要です。
特に骨粗鬆症は女性に多いのは、この閉経に伴う影響によるものが多いからです。
生活習慣
以下のように、日々の何気ない習慣も、骨の健康に大きな影響を与えます。
- 骨を作るための栄養が不足している:
カルシウム・ビタミンD・ビタミンKなど
- 運動不足:
骨への刺激不足が骨を弱らせたり、成長期で骨密度が成熟しない。
- 日頃から日光に当たっていない:
カルシウムの吸収を助けるビタミンDが作られない。
- 飲酒の習慣:
カルシウムとビタミンDの代謝に悪影響を与える。アセトアルデヒドも骨芽細胞の機能不全を引き起こす。
- 喫煙:
ニコチンがカルシウムの吸収を妨げてしまう。また、エストロゲンの分泌も減少する。
- 過度なダイエット:
成長期のダイエットは骨の成熟に悪影響を与え、成人になったころに迎える骨の強度が最大値まで上がりきらない。
慢性的な病気や薬の影響
関節リウマチ、糖尿病、慢性腎臓病、甲状腺の病気(バセドウ病や橋本病など)、癌などは、骨代謝に悪影響を及ぼしやすいとされています。
胃がんなどで胃の一部を切除したり、栄養の吸収不良を伴う病気を患うと骨粗鬆症になりやすくなります。
また、ステロイド剤を長期間服用している場合も、副作用として骨粗鬆症のリスクが高まることが知られています。
遺伝的な要因
ご家族に骨粗鬆症、またはそれによる骨折を経験された方がいらっしゃる場合、遺伝的に骨密度が低下しやすく骨粗鬆症になりやすくなります。
骨折の既往歴
過去に成人になってから、肋骨骨折や足首や手首など骨折をされたことがある方は、骨折したことがない方と比べると骨折するリスクがかなり高くなるというデータがあります。
そのため、骨折の経験がある方に関して、通常ですと骨粗鬆症と診断されない骨密度でも診断される場合があります。
特に、大腿骨近位部骨折という股関節の骨折や、背骨の圧迫骨折はそれだけで骨密度の数値は関係なく骨粗鬆症と診断して治療を開始する必要があります。
骨粗鬆症になりやすい人の特徴
これまでご紹介した骨粗鬆症の原因から考察すると、特に注意が必要なのは以下に当てはまる方々です。
| 50歳以上・高齢の方 | 閉経後の女性 | 細身・痩せ型 | 骨折したことがある |
| 栄養不足の方 | 運動不足の方 | 日光不足の方 | 飲酒量が多い方 |
| 喫煙者の方 | ステロイド剤を長期服用していた方 | 圧迫骨折や大腿骨骨折など骨粗鬆症の家族がいる方 | 骨粗鬆症の原因となる病気をお持ちの方 |
骨粗鬆症を予防するためには
骨粗鬆症は、日々の生活習慣を見直すことで、予防や進行を遅らせることが期待できます。
できるだけ早く検査を受ける
骨粗鬆症は、「骨折して初めて気づいた」というケースが多い病気です。
一度骨折してしまうと、その後の生活の質(QOL)が大きく低下してしまうことも考えられます。
40代を過ぎたら、特に閉経後や男性も65歳以上は年に一度は骨密度検査を受け、ご自身の状態を把握しておくことが大切です。
また、一度の検査で安心せず、定期的にチェックを受けるようにしましょう。
生活習慣の改善
- 運動:ウォーキングやジョギング、縄跳びなど骨に刺激を与える運動を習慣にす
- 食事:カルシウム・ビタミンD・ビタミンKをセットで必要量を摂る
- 日光浴:1日15~30分程度行うことで、カルシウムの吸収を助ける「ビタミンD」の体内合成を促す
骨粗鬆症の検査をお考えならイノルト整形外科まで
生活習慣の改善はとても大切ですが、すでに骨密度が低下している場合、食事や運動だけで元の状態に戻すのはほぼ無理だと思ってください。
そのため、骨粗鬆症に詳しい整形外科での、大腿骨・腰椎の骨密度検査と背骨のレントゲンによる「早期発見・早期治療」が何よりも大切です。
イノルト整形外科は、骨粗鬆症の診断と治療をはじめ、患者様の生活の質を保つことに特化した整形外科です。
「自分は大丈夫かな?」と少しでも不安を感じたら、まずは受診し、ご自身の骨の状態を確認してみませんか。
当院では、骨密度に加え、骨密度が正常でも骨粗鬆症になる骨質劣化型骨粗鬆症も診断が可能で、患者様お一人おひとりのライフスタイルに合わせた治療プランをご提案し、将来にわたって元気に歩き続けられる身体作りをサポートいたします。
ご予約やお問い合わせは、便利な公式LINEからも承っています。ぜひお気軽にご相談ください。
関連記事:骨粗鬆症の治療は何をする?注射や薬の種類や治療期間を解説
まとめ
骨粗鬆症は、原因を正しく理解し、早めに対策を打つことでコントロールできる病気です。
「年齢のせいだから」と諦めず、適切な食事・運動に加え、医療機関での定期的な検査や治療を組み合わせていきましょう。
今の骨の状態が気になる方は、ぜひ一度イノルト整形外科痛みと骨粗鬆症クリニックまでお越しください。
スタッフ一同、患者様一人ひとりが1日も早く快適な生活を過ごしていただけるよう、心を込めてサポートさせていただきます。
この記事の監修医師
イノルト整形外科 痛みと骨粗鬆症クリニック 院長
渡邉 順哉
経歴
- 平成16年 鎌倉学園高等学校卒
- 平成23年 東邦大学 医学部卒
- 平成23年 横浜医療センター 初期臨床研修
- 平成25年 横浜市立大学附属市民総合医療センター 整形外科
- 平成26年 神奈川県立汐見台病院 整形外科
- 平成28年 平成横浜病院 整形外科医長
- 平成30年 渡辺整形外科 副院長
- 令和元年 藤沢駅前順リハビリ整形外科 院長
- 令和6年 イノルト整形外科 痛みと骨粗鬆症クリニック 統括院長
