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半月板損傷の症状チェック|初期症状や変形性膝関節症との違いは?

スポーツの際に膝を強く打ったり、ひねる動作が加わった後に痛みが現れた場合、半月板損傷の可能性が考えられます。

しかし、痛みの程度もさまざまで、病院を受診すべきか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、半月板損傷の典型的な症状や、病院を受診すべき目安やチェック項目について詳しく解説します。

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半月板損傷の症状チェック

半月板損傷を発症した場合、どういった症状が現れるのでしょうか。簡易的にチェックするために代表的な症状をご紹介します。

以下の症状に該当した場合には早めに整形外科を受診しましょう。

膝に引っかかりを感じる

膝の曲げ伸ばしの際にスムーズに動かず、途中で引っかかるような違和感がある場合、半月板損傷が疑われます。

症状としては軽度で初期段階にあたるため、早めに治療をすることで早期に回復できる可能性があります。

膝が安定しない

膝がぐらついたり、踏ん張れない、あるいは体重をかけた際に不安定感を覚える場合は、半月板の損傷によって膝関節のバランスが崩れている可能性があります。

特に、歩行時や階段の上り下りの際に膝に力が入らず、崩れ落ちるような感覚は半月板損傷で現れることのある症状です。

歩行時の膝の痛み

歩行時に膝の内側や外側に鋭い痛みを感じる場合、半月板が損傷している可能性があります。

特に、歩行後や運動後に痛みが増す場合は半月板損傷が疑われますが、ほかの疾患も考えられるため整形外科でのレントゲンやMRI検査が必要です。

膝の曲げ伸ばしができない

膝に引っ掛かりや違和感があるものの、治療をせず放置しておくと、やがてロッキングとよばれる状態に陥ることがあります。

ロッキングとは膝の曲げ伸ばしができなくなる状態のことで、安静時にも強い痛みを感じるケースが少なくありません。

膝が腫れている

半月板が損傷すると、関節内に炎症が起こり膝が腫れることがあります。

膝関節には関節の動きをスムーズにする関節液が溜まっていますが、炎症が起こると関節液が過剰に分泌されます。

これは、いわゆる”膝に水が溜まった状態”で、膝が大きく腫れ曲げ伸ばしがしづらくなることがあります。

膝を負傷するとたびたび水が溜まりやすくなるため、頻繁に腫れる場合には放置せずに医師の診察を受けましょう。

関連記事:半月板損傷の軽度な場合について治療について解説|手術しないで治すことは可能か?

半月板損傷とは?

半月板損傷とは、膝関節にある半月板という組織が損傷し、痛みや炎症を伴う疾患です。

そもそも、半月板はどういった役割を果たしているのか、半月板が損傷する主な原因についても解説しましょう。

半月板の役割

半月板は、膝関節の内側と外側に1つずつ存在するC字型の軟骨組織です。

歩行やジャンプ動作などの際に、膝関節にかかる衝撃を吸収するクッションのような役割を果たしています。

また、半月板が存在することで膝にかかる体重が適度に分散され、膝関節の安定性を保ちスムーズな曲げ伸ばしもサポートできるのです。

半月板損傷の原因

半月板損傷は、大きく分けて外傷性と変性(加齢)の2つのタイプに分類されます。

1.外傷性

外傷性の半月板損傷は、スポーツや事故による膝への強い衝撃や、急激なねじれ動作などが原因で発症します。

典型的な例は以下の通りです。

  • ジャンプの着地や、ダッシュからの急停止など(バスケットボール・バレーボール など)
  • 急な方向転換や足の回転動作(サッカー・テニス・スキー など)
  • タックルや転倒による強い衝撃(ラグビー・柔道・相撲 など)

外傷性の半月板損傷は、前十字靭帯(ACL)損傷と同時に発生するケースも多く、損傷度合いによっては手術が必要になることもあります。

2.変性

変性の半月板損傷は、加齢に伴い半月板の弾力性が低下し、しゃがむ・立ち上がるといった日常生活の動作が原因で発症します。

主に40代以上に発症しやすく、外傷がないにもかかわらず膝に違和感や痛みを感じるようになります。

初期段階では、膝を曲げたり伸ばしたりした際に引っかかる感覚が特徴的です。

また、若年層であっても急激な体重増加によって膝に大きな負担がかかり、半月板の形が徐々に変性していくこともあります。

変性の半月板損傷は変形性膝関節症の前兆となることも多いため、早めの治療が重要です。

半月板損傷の初期症状と経過

半月板損傷はどのように進行していくのか、初期から進行期にかけての主な症状を解説しましょう。

初期の主な症状

初期段階に現れる代表的な症状は以下の通りです。

  • 膝の痛み
  • 膝の引っかかり感
  • 膝の腫れ・圧迫感

初期段階の痛みは一時的なもので、1週間程度が経過すると徐々に治まっていくことも多いです。

しかし、その後膝関節の引っ掛かり感や違和感を覚えるようになり、徐々に腫れてくるケースも少なくありません。

安静時には痛みが落ち着くことが多いため、治療を放置し状態が悪化する患者様も少なくありません。

中期の主な症状

治療が遅れると徐々に症状が進行していき、以下のような状態になります。

  • 痛みが強くなり、歩行や運動に支障をきたす
  • 階段の下りや坂道で痛みが悪化
  • 膝のロッキングが起こり曲げ伸ばしができなくなる
  • 膝に水が溜まり、しゃがむ姿勢や正座が困難になる
  • 膝のぐらつきや不安定感が強くなる

初期段階から進行していくと、徐々に痛みが強くなります。

特に下り坂や階段を下りる際に強い痛みを感じ、関節も不安定になり力が入らなくなります。

進行期の主な症状

痛みが強まっているにもかかわらず治療をせず放置しておくと、重症化し以下のような症状が現れます。

  • 慢性的な膝の痛みで日常生活が困難になる
  • 膝の可動域が極端に狭くなり、こわばりが生じる
  • 軟骨が摩耗し変形性膝関節症を発症する
  • 人工関節置換術などの手術が必要になるケースもある

進行期では強い痛みによって日常生活にもさまざまな支障をきたします。

関節のバランスが崩れることで軟骨が摩耗し、変形性膝関節症につながるケースも少なくありません。

関連記事:半月板損傷でやってはいけないこととは?早く治す方法も解説!

半月板損傷と変形性膝関節症の違い

半月板損傷と並び、膝の痛みの原因になる疾患として多いのが変形性膝関節症です。

両者はどういった違いがあるのか、原因や痛みの出方、治療方法などを解説しましょう。

原因

半月板損傷は加齢に伴う変性だけでなく、スポーツや交通事故などの外傷によっても発症することが多いため、若年層から中高年層まで年齢を問わず発症リスクがあります。

一方、変形性膝関節症は半月板損傷に引き続いて起こることが多く、軟骨の摩耗が起こり痛みが悪化します。

特に中高年層のリスクが高い傾向にあります。

ただし、体重過多によって膝関節に大きな負担がかかると、若年層でも発症する可能性があるため適正体重を維持することが重要です。

  半月板損傷 変形性膝関節症
主な原因 スポーツや事故による外傷・膝のねじれ加齢・体重過多による変性 加齢による軟骨の摩耗体重過多による膝関節への負担
発症年齢 若年層~中高年(スポーツや事故による損傷が多い) 中高年以降(40代以降から発症しやすい)

痛みの出方

外傷性の半月板損傷の場合、急な痛みが現れるのが特徴です。

損傷の程度が軽度であったり変性の半月板損傷では膝の違和感や引っ掛かりを感じるようになり、徐々に痛みが悪化していきます。

変形性膝関節症も、変性の半月板損傷と症状は似ていますが、持続的な鈍い痛みが続いたり、歩き始めや長時間の歩行、立ち仕事によって痛みが強くなっていく特徴が見られます。

  半月板損傷 変形性膝関節症
痛みの特徴 急な痛み膝の引っかかり感・ロッキング 持続的な鈍い痛み動き始めや長時間の動作で悪化
痛みが強くなる動作 階段の上り下りしゃがむ・膝を捻る動作 立ち上がり歩行時長時間の立ち仕事

治療方法

治療方法は主に初期段階では保存療法、中期以降で状態が悪化している場合には手術療法が検討されます。

半月板損傷の手術には部分切除という方法もありますが、組織の一部を切除することで関節のバランスが崩れ、変形性膝関節症のリスクを高めるおそれがあります。

そのため、切除術ではなく縫合術が推奨されます。

しかし、変性断裂の場合は縫合術の適応になりにくく、部分切除術を選択することになる場合が多いため、保存療法になる場合が多いです。

  半月板損傷 変形性膝関節症
初期段階または軽度の場合の治療法 保存療法薬物療法理学療法士の施術体外衝撃波(集束型)再生医療(PRP・幹細胞治療・成長因子療法) など 保存療法薬物療法理学療法士の施術ヒアルロン酸注射体外衝撃波(集束型)再生医療(PRP・幹細胞治療・成長因子療法) など
中期以降または重度の場合の治療法 保存療法理学療法士の施術体外衝撃波(集束型)再生医療(PRP・幹細胞治療・成長因子療法)
手術療法関節鏡下半月板縫合術
保存療法理学療法士の施術体外衝撃波(集束型)再生医療(PRP・幹細胞治療・成長因子療法)
手術療法骨切り術人工関節置換術

半月板損傷の受診目安

半月板損傷は早期に治療を開始することで重症化を防げますが、病院を受診すべきか判断に迷うことも多いでしょう。

ひとつの目安として、以下の症状が見られる場合には半月板損傷の可能性が考えられるため、痛みが軽度であっても早めに整形外科を受診することがおすすめです。

  • 膝に強い力が加わったり、ひねる動作の後に痛みを感じるようになった
  • スポーツのときや階段を下りるときに膝が痛む
  • 膝を動かしたときに引っかかる感覚がある
  • 定期的に膝が腫れたり、圧迫感がある

関連記事:半月板損傷とはどんな状態?原因や症状、治療について詳しく解説!

半月板損傷でお悩みの方はイノルト整形外科まで

半月板損傷の程度はさまざまで、進行度合いや損傷の程度によっても最適な治療法は異なります。

また、そもそも膝の痛みを引き起こす疾患は半月板損傷以外にも存在するため、正確な診断には適切な検査が不可欠です。

イノルト整形外科では関節専門外来とスポーツ整形外科を設置しており、レントゲンやMRI(外部医療機関へ依頼)といった検査で正確な診断を行います。

また、近年注目されている再生医療や体外衝撃波、ハイドロリリースといった最新鋭の治療法にも対応しているため、患者様の状態に合わせた最適な治療法をご提案できます。

さらに半月板損傷はスポーツ中の事故によって起こるケースも多いため、再発を防ぐための専門的なケアや膝への負担が少ないフォームのアドバイスなども可能です。

まとめ

半月板損傷は年齢を問わず誰にでも起こり得る疾患ですが、軽度の場合は痛みも強くないため放置する患者様が少なくありません。

しかし、治療を後回しにしていると重症化し、日常生活に支障をきたすケースも出てくるでしょう。

今回ご紹介した症状や受診目安を参考に、該当する項目があった場合には早めに整形外科を受診し適切な治療を受けましょう。

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この記事の監修医師
藤沢駅前 イノルト整形外科 痛みと骨粗鬆症クリニック  院長 渡邉 順哉 ■詳しいプロフィールはこちらを参照してください。

経歴

●東邦大学 医学部 卒業 ●横浜市立大学附属市民総合医療センター 整形外科 ●イノルト整形外科 痛みと骨粗鬆症クリニック 院長