BLOGブログ

未分類

膝関節の痛みの原因|痛みを和らげるセルフケアや病院の受診目安

膝関節は特に負担がかかりやすい部位でもあるため、慢性的な痛みや違和感を抱えている方も多いのではないでしょうか。

一般的に年齢を重ねると痛みを感じやすくなる傾向がありますが、それ以外にもさまざまな原因で膝関節の痛みが発症します。

本記事では、膝関節の痛みの原因はどのようなものがあるのか、痛みを緩和するためのセルフケアや病院を受診すべき目安などもご紹介します。

膝関節の痛みの原因

膝関節に痛みが現れるのはどういった原因が考えられるのでしょうか。代表的なものをいくつかご紹介します。

加齢

膝関節の痛みを引き起こす一般的な原因のひとつが加齢です。

膝関節には衝撃を吸収しクッションの役割を果たす軟骨がありますが、年齢を重ねていくと徐々に軟骨がすり減り、本来の役割を果たせなくなります。

その結果、骨同士が直接擦れ合い、強い痛みを引き起こすことがあるのです。

重症化すると変形性膝関節症などの疾患を引き起こし、膝関節の機能が低下し可動域の制限を伴うこともあります。

過度な運動

運動やトレーニングのしすぎも膝に大きな負担を与え、痛みを引き起こす原因になります。

特に、ジャンプやランニングなどの動作は足が着地するたびに膝に強い衝撃が加わります。

このような動作を繰り返し行っていると、徐々に軟骨がすり減ってきたり、靱帯が炎症を起こすことで痛みを引き起こす可能性があります。

ケガ

スポーツや交通事故、転倒などによって膝にケガを負うと、その後遺症として痛みが残る場合もあります。

たとえば、半月板損傷や靭帯損傷などが代表的であり、これらのケガは膝関節の安定性を損ない、バランスが崩れることで一部に負担が集中し痛みを引き起こします。

また、ケガをしているのに適切な治療を行わず放置していた場合、長期的に痛みが続いたり、さらに重篤な疾患を引き起こすリスクも高まります。

肥満

膝関節は体重を支える重要な役割も果たしているため、体重が増加すると関節への負担も増大し、痛みを引き起こしやすくなります。

平地の歩行時はもちろんです、坂道や階段の上り下りなど日常の動作では膝関節に大きな負荷が加わるため、通常に比べて軟骨が摩耗しやすくなります。

O脚

膝が外側に張り出すO脚は、膝の内側に過剰な負担がかかるため痛みの原因となります。

また、正常な膝関節に比べてバランスが崩れた状態になっているため、内側の軟骨が摩耗しやすくなります。

初期の段階では歩行時や立ち上がり動作の際にわずかな痛みを伴う程度ですが、重症化すると関節が変形したり、日常生活の動作にも支障をきたすようになります。

靴の選び方や歩行の癖

サイズの合わない靴やクッション性の低い靴を履いていると、歩行時の衝撃が膝に伝わりやすく痛みを引き起こしやすくなります。

また、歩行時の不適切な姿勢や癖により、膝関節に不均等な負担がかかることで痛みを誘発する場合もあります。

膝関節の痛みの主な原因疾患

ケガをした覚えがないにもかかわらず、膝関節に慢性的な痛みが見られる場合、何らかの疾患を発症している可能性が考えられます。

代表的な原因疾患をご紹介しましょう。

変形性膝関節症

変形性膝関節症とは、膝関節の軟骨が摩耗し、骨同士が直接擦れ合うことで痛みを生じる疾患です。

初期の段階では膝の違和感や軽い痛みを感じる程度ですが、やがて立ち上がりの際や歩行時の痛みが大きくなり、重症化すると安静時にも痛みを感じたり、可動域の制限や関節の曲げ伸ばしができなくなることもあります。

半月板損傷

半月板損傷とは、関節内のクッションである半月板が損傷を起こすことで膝の痛みが生じます。

膝が腫れ、痛みを伴い、たまに引っ掛かりを感じることがあり、原因として加齢に伴う半月板自体の劣化やスポーツなどの物理的損傷があげられます。

早期発見と迅速な治療を行わないと、半月板損傷が悪化して軟骨自体も傷んでいき、変形性膝関節症に移行していきます。

関節リウマチ

関節リウマチとは、免疫系の異常によって本来正常であるはずの組織を攻撃・破壊する自己免疫疾患です。

膝を含む複数の関節に慢性的な痛み・炎症が起こり、腫れやこわばり、変形などの症状も引き起こします。これらの症状は、特に朝に多く見られる傾向がありますが、明確な発症原因は解明されていません。

その他

その他の原因疾患として代表的なのが、痛風や偽痛風です。

痛風といえば親指の付け根などに痛みが現れるケースが多いですが、稀に膝関節にも痛みを感じることがあります。

また、カルシウムピロリン酸結晶とよばれる成分が体内で蓄積することで発症する偽痛風は、膝関節に痛みが現れることの多い疾患です。

膝関節の痛みを和らげるセルフケア

膝関節に痛みが現れた場合、セルフケアを行うことで一時的に症状を緩和できる可能性があります。

具体的なセルフケアの方法をいくつかご紹介しましょう。

冷やす・温める

ケガなどによって膝が急激に痛んできたときや、患部に炎症や熱感を伴う場合には、冷やすことが大切です。

氷のうやタオルに包んだ保冷剤を患部に当て、15〜20分を目安に冷やしましょう。

また、運動後に膝が痛みやすい場合にも、クールダウンすることで症状を緩和できます。

一方、急性の痛みではなく、慢性的な痛みに対しては温かいタオルなどで患部を温めることが大切です。温熱効果によって血流が促進され、痛みを緩和できます。

湿布を貼る

患部を冷やしつつ、湿布を貼り痛みを緩和するのも有効です。冷やす効果はパップ剤には気化熱の原理で多少下げる効果は見込めますが、テープ剤には冷却効果はありません。湿布の主な効果は、鎮痛作用や抗炎症作用のある成分が配合されているため、持続する痛みを緩和できます。

また、温湿布という暖かくなるような効果を求める方に唐辛子の成分を含んだ湿布も昔からありますが、実際に温まるような感覚になるだけで、かぶれ易い場合があるので最近はほとんど処方されていません。

サポーター・テーピング

膝関節の痛みを重症化させないためには、関節を安定させ、できるだけ動かさないことが大切です。そこで役立つのがサポーターやテーピングです。

サポーターは膝関節全体を包み込むことで負担を軽減し、日常生活をサポートすることができます。また、テーピングは貼り方によって膝関節の動きを補助し重症化を防ぐ役割もあります。ただ長期間のサポーターの使用は筋力低下を引き起こしたり、テーピングについてはかぶれなどの皮膚トラブルを起こす場合があり注意が必要です。

ストレッチ

膝関節に痛みがあるからといって長期間にわたって動かさない状態が続くと、筋肉や腱の柔軟性が失われ関節の機能低下を招くおそれがあります。その結果、膝関節を安定的に支えることができなくなり、バランスが崩れた結果症状の悪化を招く可能性もあるでしょう。

そこで、適切なストレッチを行うことで筋肉や腱の柔軟性が高まり、筋力も維持されるため膝関節の安定性が高まり、痛みの軽減につながります。

膝関節に効果的な代表的なストレッチは以下の通りです。

【太ももの前面(大腿四頭筋)のストレッチ】

  1. 立った状態で片足を後ろに引き、足首を持ち上げる
  2. 20〜30秒程度同じ姿勢をキープする
  3. 左右の足を交代し1〜2の動作を繰り返す

膝関節の痛みがある場合病院へ行くべき?

膝関節に現れる痛みの程度はさまざまで、痛み方も異なるため、病院を受診すべき目安も異なります。いくつかのパターンに分けて解説しましょう。

すぐに整形外科を受診すべき症状

直立の姿勢や歩行、膝の曲げ伸ばしが困難なほど強い痛みがある場合には、すぐに整形外科を受診しましょう。

これらの症状が現れている場合、膝関節の内部で何かしらの障害が起きている可能性が考えられます。

自力での来院が難しい場合や、家族や友人などの介助が難しい場合には救急車を呼ぶことも検討しましょう。

早めに病院を受診すべき症状

歩行や屈伸時に痛みが現れる場合には、緊急性は高くないものの、できるだけ早め(1〜2日以内)に病院を受診したほうが良いでしょう。

また、通院までの間は無理に膝を動かさず、できるだけ安静を心がけるようにしてください。

数日様子を見てもいい症状

歩行や屈伸は問題なくできるものの、膝の一部を押したときに痛みを感じたりする場合は、それほど緊急性は高くないため、様子を見ながら、腫れや痛みが悪化していないか観察しておきましょう。5日間から1週間程度様子を見ても症状が改善しない場合や、時間の経過とともに痛みが強くなっている場合には整形外科を受診してください。

膝関節の痛みがあるときの治療方法

膝関節に何らかの疾患を抱えている場合、どういった治療法が有効なのでしょうか。

変形性膝関節症

変形性膝関節症は発症原因によっても治療法が異なります。

たとえば、肥満が原因であれば適切な体重管理によって減量に取り組む必要があるほか、巣スポーツが原因であれば安静や練習メニューの変更、理学療法士のリハビリにてストレッチやフォーム改善やサポーターやテーピングによる保存療法が挙げられます。

また、痛みが強い場合には痛み止めが処方されたり、ヒアルロン酸を患部に注入し関節機能を改善するといった治療法もあります。

その他、体外衝撃波治療、幹細胞治療や成長因子療法などの再生医療も有効です。

重症化し膝関節の損傷度合いが深刻である場合には、骨切り術や人工膝関節置換術などの手術療法が選択されることもあるでしょう。

半月板損傷

スポーツなどで急性に損傷を起こしてしまった場合は、損傷の仕方次第では手術で切れた部分を縫うことで修復する場合があります。しかし、加齢に伴い自然と起きた場合は手術による修復はあまり望めず、変形性膝関節症と同じように再生医療といった自費の治療で損傷の修復を目指す必要があります。その他、これ以上悪くしないために、理学療法士のリハビリを受けて筋力、柔軟性、姿勢を改善することもとても大事です。

関節リウマチ

関節リウマチの治療は主に炎症や痛みを抑える薬や、病気の進行を抑える薬を処方するケースが一般的です。

また、それらに加えてリハビリテーションで低下した関節機能を取り戻したり、重症化が見られる場合には手術療法が用いられることもあります。最近では自費治療の幹細胞培養治療や幹細胞上清液(エクソソーム)はかなり効果を発揮する場合があることが分かってきました。

その他

痛風が原因で関節痛を引き起こしている場合には、内服薬によって尿酸値を抑えたり、食事制限によってプリン体の摂取を抑えることも有効です。

また、偽痛風は根本的な治療法が見つかっておらず、今のところは痛みが現れた際に鎮痛薬を服用したり湿布を貼ることで症状を抑えるといった治療法が一般的です。

膝関節の痛みでお悩みの方はイノルト整形外科まで

膝の痛みに悩んでいる方は整形外科クリニックを受診し、専門医による検査と診察を受けることが求められます。

また、クリニックによっても対応できる治療法や医療設備は全く異なるため、自宅近くだからという理由で整形外科を選ぶことなく、最適な治療法を選択するためには高度な設備と知見をもった信頼性の高いクリニックを選ぶことも大切です。

イノルト整形外科では関節専門外来を設置しており、変形性膝関節症や半月板損傷、関節リウマチといったさまざまな疾患の診断および治療を行っています。

また、一般的な膝関節治療の方法である保存療法や理学療法以外にも、再生医療や体外衝撃波治療、ハイドロリリースといった最新の治療法にも対応。

「保険適用の範囲内で治療費を安く抑えたい」という患者様はもちろんのこと、「手術や入院をすることなく、身体的な負担が少ない治療法を選択したい」というニーズにもお応えできます。

まとめ

膝の痛みはさまざまな原因で発症するため、自覚症状だけでは正確な疾患やその原因を突き止めることは難しいものです。

膝に痛みや違和感がある場合には、今回ご紹介したセルフケアを実践しつつ、できるだけ早めに整形外科を受診しましょう。

痛みが軽いからといって治療をせずに放置しておくと、知らない間に重症化し治療期間も長引く可能性もあります。

膝の痛みにお悩みの方は、まずはお気軽にイノルト整形外科までご相談ください。

整形外科を受診するほどではない軽い症状や、外出が難しい場合にはオンライン診療が便利です。
関連サイト:オンラインメディカルクリニック