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かかとが痛いのは何が原因?考えられる疾患や対処法を解説!

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かかとの痛みの主な原因|考えられる病気や疾患

足底筋膜炎
ベッドや椅子から立ち上がったときや、歩き出したときなどに痛みが現れる場合、足底筋膜炎の可能性があります。 足底腱膜とは土踏まずの形を維持している組織です。 かかとから指の付け根のあたりにかけて腱がつながっています。 ウォーキングやランニング、ジャンプなどで足の裏に大きな負荷がかかり続けると足底筋膜を引っ張る力が強くなり、かかとに炎症や痛みが現れるようになります。 炎症が長期化すると、踵骨棘という踵の骨の足底筋膜が付いている部位が棘のように変化してしまうことがありますが、必ずしも痛みが生じるわけではありません。アキレス腱炎
歩いたり走ったりしたときに、アキレス腱からかかとにかけて痛みが現れる場合には、アキレス腱炎の可能性があります。 初期は軽い痛みや違和感を覚える程度ですが、日常的にアキレス腱に負荷がかかると症状が進行し、痛みの程度も強くなっていきます。変形性足関節症
足関節炎とはその名の通り、足首の関節に炎症が起こる疾患のことです。 足首は体重を支える部位のため、大きな負荷がかかることで炎症や痛みを発症しやすく、重症化すると立っていられなくなるほど強い痛みを生じることもあります。 かかとに生じる痛みの特徴としては、ベッドや椅子から立ち上がったときや歩き始めのときに痛みを感じやすいです。足根管症候群
足根管症候群とは、かかとの内側にある神経(後脛骨神経)が圧迫されることで発症する神経症です。 立ち上がったときや、歩いたり走ったりしたときに足の一部が痛み、ときには痺れを感じることもあります。 一般的には足首や足の指、甲などに痛みを感じることが多いですが、かかとや足の裏にかけて痛みを感じるケースも少なくありません。適切でない靴の着用
靴のサイズや形状が合っていないことも可能性として考えられます。 靴の内部は土踏まずをサポートするように適度な膨らみがありますが、この部分の高さが足りないと土踏まずをサポートできません。 すると負担がかかってしまい、足底筋膜炎などを発症させることもあります。過体重
足底筋膜炎やアキレス腱炎、足関節炎などの炎症は、体重の増加が原因で発症することが多くあります。 特に食べ過ぎや運動不足などによって急激に体重が増加すると、筋力だけでは支えきれなくなり、関節や腱などの組織に強烈な痛みを感じることがあります。過度な運動(オーバーユース)
運動のしすぎによってかかとに負担がかかり、痛みの原因になることもあります。 特にバスケットボールやバレーボールなど、ジャンプと着地を頻繁に繰り返す運動や、長距離を走るマラソンなどは足にかかる負担も大きくなりがちです。関連記事:アキレス腱が痛いのは病気?マッサージや対処法を紹介
痛風でかかとが痛くなることがある?
痛風とは、結晶化した尿酸が体内に留まり、さまざまな部位に痛みを生じさせる病気のことです。 その名の通り「風が吹くだけでも痛い」と感じるほど強烈な痛みが現れることもあり、尿酸値が高くなると痛風の発作が起こりやすくなります。 一般的に痛風と聞くと、足の親指の付け根が腫れ強く痛むというイメージがありますが、これ以外にも以下の部位などにも痛みが現れる場合があります。- 足首
- 足の甲
- くるぶし
- 膝
- 手
- かかと

かかとの痛みと更年期の関係

関連記事:膝の下が痛い人必見!原因や痛みやすい人の特徴や治療法を解説
かかとの後ろが痛いときの原因は?
かかとの後ろの部分に痛みを感じる場合には、アキレス腱炎を発症している可能性が考えられるでしょう。 アキレス腱は、腓腹筋やヒラメ筋などから伸びる複数の腱で構成されており、かかとの骨につながっています。 運動のしすぎや無理な力がアキレス腱に加わると炎症を引き起こし、かかとの後ろからふくらはぎの下部分にかけて痛みが生じることがあります。 アキレス腱が炎症している状態で無理に運動を続けると、最悪の場合アキレス腱が断裂し歩行ができなくなるケースもあるため無理は禁物です。かかとの痛みへの対処法

休息
かかとに痛みが現れる場合、骨や軟骨、腱などの組織に炎症が起こっているケースがほとんどです。 この状態で痛みを我慢しながら無理に足を動かしたり、大きな負荷をかけたりするとさらに状態を悪化させる可能性があるため、まずは安静にすることが大切です。ストレッチ
かかとの痛みを防止するためには、運動の前にストレッチを行うことが大切です。 特に、かかとに繋がっているアキレス腱は急に動かすと断裂する危険もあるため、入念なストレッチは欠かせません。 また、日常的にストレッチを行うことで筋力も強化され、関節を安定的に保護することにもつながります。足に合った靴を履く
極端に大きい、あるいは小さすぎる靴を履いていると、体重を支える足のバランスが崩れ過度な負担がかかります。 また、ソールの薄い靴やクッション性の低い靴も、かかとに負担が集中し痛みの原因になることがあります。 適切なサイズの靴を選ぶことはもちろんですが、長距離を移動する際には土踏まずをサポートしてくれるアーチサポートのソールや、クッション性の高い靴を選ぶことも重要といえるでしょう。体重管理
体重が増加すると足への負担も増大し、かかとを痛める原因になります。 バランスの良い食生活で摂取カロリーのコントロールに気を付け、適度な運動も継続しながら体重をコントロールしましょう。 ただし、かかとを痛めている状態で長距離のウォーキングやランニングを行うと状態を悪化させるため、足に負担のかからない筋力トレーニングや水泳などからはじめてみるのもおすすめです。整形外科での治療
かかとの痛みの根本原因を解消するためには、整形外科で治療を受けることがもっとも有効で確実な方法といえるでしょう。 クリニックによっても対応している治療法はさまざまです。- アーチサポートインソールのような装具療法
- 痛み止めの飲み薬
- 湿布といった薬物療法
足底筋膜炎に効くマッサージ

- 椅子または床に座った状態で左右いずれかの膝を曲げる
- 足の指を手でつかみ、手前側に反らす
- 反対側の手で足の裏を1分ほどマッサージする