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関節リウマチかもしれない初期症状や変形性関節症との違いを解説!

起床時に関節がこわばって動かしにくい状態が12時間続いたり、手足の指、手首や膝などの関節がぶよぶよと腫れ、痛みが見られる場合、関節リウマチの初期症状である可能性があります。

関節リウマチという言葉は聞いたことがあっても、どのような症状が現れるのか、進行していくとどうなるのか知らないという方も多いのではないでしょうか。

本記事では、関節リウマチの基礎知識や,リウマチ以外の関節に現れる疾患との違い、治療法や予防法などについても詳しく解説します。

関連記事:関節リウマチは治るの?検査から診断基準、治療までの流れをご紹介

関節リウマチかもしれない初期症状

関節リウマチは3050代の特に女性に多く発症する自己免疫疾患です。

しかし、発症経験のない方にとってはどういった病気なのか分かりづらいものでしょう。

関節リウマチの初期段階に多く見られる症状は以下などが挙げられます。

  • 関節の痛み・腫れ・変形
  • 手足のこわばり・むくみ
  • 微熱・倦怠感・リンパ節の腫れ

それぞれの症状について解説しましょう。

関節の痛み・腫れ・変形

関節リウマチを発症した際に多く見られるのが関節の痛みや腫れです。

特に手足の指や肘、膝などに多く見られ、痛む箇所も日によって違うことがあります。

治療せずに放置しておくと、痛みや腫れが悪化していき関節部分が変形することも少なくありません。

手足のこわばり・むくみ

朝起きたときに手のこわばりが見られたり、人によってはむくんでいるように感じることもあります。

特に手に違和感を覚える方が多いですが、足にもむくみが現れるケースが少なくありません。

微熱・倦怠感・リンパ節の腫れ

微熱や倦怠感、リンパ節の腫れといった症状が出ることもあります。

これらは風邪の症状と似ていることから当初は関節リウマチと認識しづらいです。

風邪薬を飲んで安静にしていても症状が改善しない場合には関節リウマチを発症している可能性もあります。

参考記事:更年期の関節痛とリウマチの違いとは?起床時や冬の症状に注目|西春内科・在宅クリニック

関節リウマチが重症化するとどうなる?

一口に関節リウマチといっても症状はさまざまで、疾患の進行の程度にも個人差があります。

上記で紹介した内容は比較的初期段階に現れることの多い症状ですが、仮に関節リウマチの治療を行わず重症化した場合、どのような症状が現れるのでしょうか。

具体的な症状として以下などが挙げられます。

  • 関節の変形
  • 骨粗鬆症
  • 骨強直

これらの症状について詳しく解説していきます。

関節の変形

上記でも簡単に紹介しましたが、関節の腫れが悪化していくと関節そのものが変形してくることがあります。

関節が変形すると、内部に水が溜まって曲げ伸ばしの際に激痛が走ったり、本来の動きができなくなることもあります。

関節の状態によっても治療法はさまざまです。

基本的にはリウマチの薬をしっかり飲むことで症状が改善し、変形の進行を抑えることができます。

変形が高度な場合には、機能の回復のために手術治療が選択されることもあります。

骨粗鬆症

関節リウマチによって関節が思うように動かなくなると、骨や軟骨組織の強度も低下していき、やがて骨粗鬆症を発症することがあります。

脆くなった骨はわずかな刺激によって折れやすくなり、日常生活にも大きな支障をきたすリスクがあるでしょう。

骨強直

骨強直とは、関節内部で骨同士が結びついてしまい、曲げ伸ばしができなくなる状態のことを指します。

強い関節の炎症を放置した場合、骨強直が生じることがあります。

関連記事:骨粗鬆症の診断基準について|どんな検査をする?費用についても解説

関連記事:骨粗鬆症が治った人はいる?原因・症状・治療・予防を簡単解説

関連記事:骨粗鬆症の初期症状は気づきにくい?|骨粗鬆症の原因も解説

変形性関節症との違い

関節リウマチとよく似た疾患として変形性関節症があります。

この2つの疾患にはどのような違いがあるのでしょうか。

変形性関節症とは、膝をはじめとした負荷がかかりやすい部位に痛みが生じ、関節の炎症や腫れ、関節軟骨の摩耗に伴い変形を引き起こす疾患です。

関節リウマチも関節の痛みや腫れが起こるという面では共通しています。

しかし、変形性関節症のように負荷がかかりやすい部位だけでなく、手足の指や手首など小さな関節にも症状が現れやすく、安静にしていても強い関節痛がある点異なる点です。

また、関節リウマチでは関節内で滑膜炎という炎症を生じるため、関節がぶよぶよした腫れを伴うケースが多く見られます。

関連記事:膝を曲げると突然痛い!原因と治し方を外側・内側別に徹底解説

関節リウマチになりやすい人の特徴

関節リウマチと聞くと、中高年層に発症しやすい疾患というイメージを抱く方も多いのではないでしょうか。

関節リウマチに悩む人はどのような人が多いのか、主な特徴は以下などです。

  • 中高年女性
  • 喫煙者
  • 遺伝的要素

ここではそれぞれの特徴をご紹介しましょう。

中高年女性

関節リウマチは男性よりも女性のほうが発症リスクが34倍高いとされています。

なぜ性別によって発症率が異なるのか明確な理由は分かっていません。

しかし、出産や加齢によってホルモンバランスの変化1つの要因として考えられています。

また、年齢別に見ると3050代の発症率が高い傾向が見られますが、1020代や60代以降の方でも発症することがあります。

喫煙者

たばこを吸う習慣がある人とそうでない人を比較したとき、喫煙者のほうが関節リウマチを発症する割合が高いことが分かっています。

これまでの研究によれば、喫煙は最も関節リウマチの発症との関連が深いとされている環境的な発症因子とされています。

遺伝的要素

3親等以内の家族や親族に関節リウマチを発症した方がいる場合も発症リスクが高まることが報告されています。

ただし、関節リウマチは遺伝的要素のみで発症が確定するわけではなく、これ以外にも生活習慣などが大きく関係してきます。

関節リウマチで早期発見・早期治療が大切な理由

関節リウマチの初期症状は手のこわばりやむくみなど、わずかな違和感から始まることが多いため、病院を受診せず様子を見るという方が少なくありません。

しかし、上記でも紹介した通り、関節リウマチが進行していくと関節の痛みや腫れ、変形など重症化につながり、最悪の場合関節の曲げ伸ばしができなくなることもあります。

関節リウマチを発症してから半年から1年程度がもっとも進行が早く、気づいたときには手遅れの状態になっている可能性もあります。

そのため、関節リウマチの発症が疑われる場合には、できるだけ早めに病院を受診し早期治療に取り組むことが重要です。

関節リウマチによる関節破壊が進行しないための予防対策

関節リウマチが発症する原因は分かっていないことも多いほか、遺伝的要素も含まれるため発症を予防することは難しいとされています。

しかし、進行を遅らせたり、重篤な状態になる前に防ぐことはできます。

そのためにどのような対策が有効なのか具体的な例は以下の通りです。

  • 定期的な検査
  • 生活習慣の改善
  • 適度な運動

ここでは対策の具体例を詳しくご紹介しましょう。

定期的な検査

関節リウマチの発症を完全に防ぐことはできませんが、症状の進行を遅らせるためには早期発見と早期治療が不可欠です。

上記でも紹介しましたが、朝起きたときに手のこわばりやむくみが現れたときには、早めに医師の診察を受けましょう。

また、定期的な検査を受けることで関節リウマチの発症に気づける可能性もあります。

生活習慣の改善

関節リウマチは免疫機能の不全によって引き起こされるケースもあります。

免疫機能の低下を防ぐためには、十分な睡眠とバランスのとれた食事が基本であり、これまでの生活習慣を見直すことが大切です。

また、喫煙は関節リウマチの発症リスクを高める可能性があることから、禁煙に取り組むことも有効な予防対策となります。

適度な運動

ウォーキングやストレッチなど、適度な運動は関節リウマチのリハビリでも行われることが多いです。

激しい運動は関節を痛める原因になるため、まずは上記のような軽めの運動を日課にしてみましょう。

適度な運動を心がけることで、関節を支える筋力が向上し関節の変形を予防することにもつながります。

関節リウマチでお悩みの方はイノルト整形外科 痛みと骨粗鬆症クリニックへご相談ください

関節リウマチの発症が疑われる場合には、整形外科を受診し検査と治療を受ける必要があります。

しかし、一口に整形外科といってもクリニックによって治療法は異なり、特に最新の治療法は限られたクリニックでしか受けられないこともあります。

イノルト整形外科 痛みと骨粗鬆症クリニックでは、リハビリテーションや薬物療法といった関節リウマチの基礎的な治療法のほかに、再生医療や体外衝撃波治療、ハイドロリリース注射、外科手術といった高度な治療法にも対応可能です。

特に、再生医療や体外衝撃波治療は、メスを入れることなく関節の痛みや炎症を抑える効果が期待でき、近年大いに注目されています。

リハビリや薬物療法だけでは効果が実感できない方にとっては、有効な治療の選択肢となるでしょう。

イノルト整形外科 痛みと骨粗鬆症クリニックでは、患者様にとってどの治療法が適しているのか、専門医と相談しながら治療の方針やプランを策定できます。

関節リウマチに悩む多くの方の治療実績もあるため、ぜひ一度ご来院ください。

まとめ

関節リウマチは多くの方に発症リスクがあり、特に30代以上の女性はいつ発症してもおかしくない疾患のひとつです。

関節リウマチの発症には遺伝的要因も関わっているため、完全に予防することは難しく、早期発見と早期治療が何よりも大切です。

初期症状としては手のこわばりやむくみが多く、関節リウマチであると自覚できないケースも少なくありません。

そのため、少しでも違和感や気になる症状がある場合には信頼できる整形外科を受診しましょう。

イノルト整形外科 痛みと骨粗鬆症クリニックでは、関節リウマチに悩む多くの患者様を診察・治療してきた実績があり、多様な治療法を選択できます。

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この記事の監修医師


藤沢駅前 イノルト整形外科 痛みと骨粗鬆症クリニック  院長 渡邉 順哉

■詳しいプロフィールはこちらを参照してください。

経歴

●東邦大学 医学部 卒業
●横浜市立大学附属市民総合医療センター 整形外科
●イノルト整形外科 痛みと骨粗鬆症クリニック 院長